21世紀の
高齢者化社会への夫婦の生き方を問う

オペラ智恵子抄
(光太郎・智恵子フォーラム)

平成18年10月14日(土)・15日(日)
日暮里サニーホール
 去る10月14日(土)と15日(日)に荒川区日暮里駅前の日暮里サニーホールで「光太郎・智恵子フォーラム/オペラ智恵子抄」が開催されました。今年は、高村光太郎没後50年、智恵子生誕120年の記念の年にあたり、日暮里の地元有志で結成された「命と愛のメッセージ実行委員会」が開催しました。
 光太郎は区立第一日暮里小学校を卒業、智恵子は日暮里の台地にある太平洋美術会で油絵を学ぶなど、日暮里は二人の青春の舞台でもありました。荒川区立第一日暮里小学校の校門脇には、同校の創立100周年を記念して建てられた光太郎の筆跡で「正直親切」と彫られた碑があります。
 「命と愛のメッセージ実行委員会」は1991年に結成され、これまでにも「オペラ智恵抄」や幸田露伴の「谷中五重塔」を始め、日暮里を舞台とした数々の文化事業を企画・開催してきました。
 今回は、オペラの公演以外に光太郎研究者らの「シンポジウム」、子供たちにも光太郎・智恵子の生き方を学んでもらおうと小・中学生による詩集の「朗読・作文コンクール」を初めて企画するなど多彩で有意義な内容となっています。
 8年ぶりに「オペラ智恵子抄」を演出をする作曲家:仙道作三氏は「智恵子の気がふれた時、光太郎は初めて入籍した。自分にもしものことがあっても印税で智恵子が暮らしていけるようにとの美しい夫婦愛だ。現代の夫婦のあり方に一石を投じられれば・・・」と語ってくれました。以下当日の模様をお伝えします。

◇オペラ智恵子抄(14日午後5時〜7時:15日午後1時〜3時の2回公演)
*大正元年〜昭和13年の26年間の光太郎・智恵子の物語。東京駒込林町(現文京区千駄木)のアトリエでの二人
  の出会いに始まり、発狂し東京品川ジェームス坂病院でレモンを抱いて最後を迎える智恵子と光太郎の物悲しくも
  美しい夫婦愛を描いた感動のオペラでした。
*登場人物=写真は、高村智恵子(ソプラノ=津山 恵さん)、高村光太郎(バリトン=佐藤光政さん)でした。
  なお2回目の公演は高村智恵子(ソプラノ=安達佐緒理さん)、高村光太郎(バリトン=谷 篤さん)でした。

◇光太郎・智恵子フォーラム(14日午後1時〜3時)
*フォーラムは、高村光太郎研究の第一人者の北川太一先生の基調講演で始まりました、北川先生は「高村さんは
  戦争を起こした近代日本、世界全体を告発してきたように思える。今も世界中で戦争がやんだためしはない。今回
  のフォーラムが 、日本がこのままでいいのかを考えるきっかけになってほしいと」と訴えていました。
*その後、光太郎に関する論文発表があり、「赤城と光太郎=ヒーロインと呼ばれた猪谷ちよを中心に〜」が群馬県
  立女子大学大学院生:佐藤浩美さんからなされました。
*プレゼンテーションでは「日暮里から文化を発信する」命と愛のメッセージ実行委員会:澤野修一さん/「光太郎祭
  15回を開催して」宮城県女川・光太郎の会事務局長:貝 廣さん/「福島と智恵子」高村光太郎談話会:大島裕子
  さん/「鴎外と光太郎」文京区立本郷図書館鴎外記念室:岩崎木蘭さん/「光太郎と朝倉文夫」台東区立朝倉彫塑
  館:村山万介さん/からなされました。
*シンポジウムは、パネリストの荒川区長:西川太一郎氏、彫刻家:峯田俊郎氏、画家:長縄えい子氏がそれぞれ
  専門の立場から光太郎・智恵子について暑い議論がなされました。
光太郎研究の第一人者:北川太一先生の基調講演 研究論文を発表する群馬県立女子大学大学院生:佐藤浩美さん 「鴎外と光太郎」をプレゼンテーションする鴎外記念室:岩崎木蘭さん
「光太郎と朝倉文夫」をプレゼンテーションする朝倉彫塑館:村山万介さん シンポジウムの模様 シンポジウムには西川荒川区長も参加
◇朗読コンクール(10月15日午前10時開始)
 朗読コンクールには5グループの群読、2名のソロ、合計104名が参加し、それぞれ素晴らしい光太郎の詩の朗読を披露し てくれました。<受賞者は以下のとおりです>
 ◇荒川区長賞=荒川区立南千住第二中学校(有志12名):「冬が来た」「ぼろぼろなだちょう駝鳥」「レモン哀歌」
 ◇財団法人荒川区地域振興公社理事長賞=北区立滝野川第五小学校2年 山本ゆかり さん:「あどけない話」
 ◇東京商工会議所荒川支部長賞=群馬県みなかみ町立猿ケ京小学校6年 田村望月 さん:「千鳥と遊ぶ智恵子」
 ◇荒川区教育委員会賞=参加者全員
 ◇命と愛のメッセージ実行委員会特別賞=荒川区立第一日暮里小学校第四・第五・第六学年(45名):「道程」
 *以上です。下の写真は朗読コンクールの発表の模様です。
◇作文コンクール(10月15日午前11時開始)
 作文コンクールには「光太郎と智恵子」生き方についての作文が41名の小中学生から寄せられました。
 <受賞者は以下のとおりです>
 ◇荒川区長賞=荒川区立第一日暮里小学校6年 中島有希大:「僕の前に道はない」
 ◇財団法人荒川区地域振興公社理事長賞=荒川区立第七中学校3年 曽根瑠里子:「たぐひなき夢をきづきて」
 ◇東京商工会議所荒川支部長賞=荒川区立第七中学校2年 渡邉智章:「高村光太郎と智恵子」
 ◇荒川区教育委員会賞=荒川区立第七中学校1年 日比野  楓:「互いの絆」
 ◇命と愛のメッセージ実行委員会特別賞=荒川区立第七中学校1年 竹内  睦:「光太郎と智恵子の深いキズナ」
                           荒川区立第七中学校1年 比嘉若枝:「光太郎・智恵子の人生」
                           荒川区立第七中学校2年 齋藤 凛:「光太郎・智恵子について」
                           荒川区立第七中学校2年 宮林希代魅美:「光太郎・智恵子の人生」
                           荒川区立第七中学校3年 中島真美:「光太郎・智恵子について」
                           荒川区立第七中学校3年 平沼夏美:「光太郎と智恵子」
 *以上です。下の写真は作文コンクールの発表の模様です。


*来年は日暮里で「全国山頭火フォーラム」を開催します!!
    (平成19年10月6日(土)・7日(日)日暮里サニーホール)

「命と愛のメッセージ実行委員会」は来年は「全国山頭火フォーラム」を開催します。
日暮里の高台にある小林一茶ゆかりの名刹「本行寺」には、流浪の俳人「山頭人」の「ほっと月がある東京に来てゐる」の
句碑も建っています。東京に山頭火の句碑があるのは日暮里本行寺だけです。俳句大会、山頭火劇、交流会などを企画
中です。どうぞご期待ください。実行委員会の皆さん頑張ってください。

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